御在所岳(ございしょだけ)(標高1,212m)の東に広がる平野部に位置。
横山氏は中世に菰野地域に移り住んだとされ、江戸時代には名主を務めた旧家です。
昭和43年(1968)に横山氏が書院の新築と茶室の移築を行った際に、
庭園研究者で設計者でもあった重森三玲(しげもりみれい)(1896~1975)に
設計を依頼して造られました。
正門から主屋玄関までの玄関前庭,主屋と書院の南側に広がる表庭、
主屋と書院の北側の裏庭、茶室に伴う露地の四つからなっており、玄関前庭は門から玄関まで
斜め方向に切石敷が伸びています。
表庭は主屋と書院に南面する枯山水です。
地面に白砂を敷き、その中に低い築山を心字形に配置しています。
背後の築山も含め、全体に大ぶりの石を多数組み裏庭は主屋と書院に北面し、
右方向から左方向へセメントによる斜線状の区切りを十条引き、その区切りの間に赤砂と白砂が
交互に敷かれています。
露地は、書院・腰掛待合(こしかけまちあい)・茶室等を飛石が結び、蹲踞(つくばい)を
配しています。