鈴鹿山脈の麓に位置し、自然豊かな環境に恵まれた「菰野町」。町名の由来となったといわれる「マコモ(真菰)」とともに特産品として知られるのが「お米」。地元の農家さんを取材し、その歴史とおいしさの秘密を探りました!
ミルキークイーンは、農林水産省の「スーパーライス計画」から生まれた低アミロース米で、もち米に似た香りと粘り気があり、もちもちとした食感が魅力のお米です。他のお米に比べて、表面が乳白色に見えるため、「色白のお姫様」をイメージした「ミルキークイーン」と名付けられました。
菰野町産のミルキークイーンは、他の産地よりもややしっかりとした食感で、粘りも強すぎないのが特徴。冷めてもおいしく、お弁当やおにぎりにも最適です。
諸岡 渉(もろおか わたる)さんは、菰野町でも数少ない30代の農家で、今後の農業の未来を担う存在。大学の農学部を卒業後、JAの勤務を経て、20代の半ばから農業に従事しています。
諸岡さんが米づくりを行う、菰野町田光地区。ミルキークイーンのほかにも、コシヒカリやキヌヒカリなどの品種も栽培。広大な土地でも極力農薬を使わないようにするなど、日々研究を重ねながら、安心安全な米づくりを行っています。
作業の効率化を図るため、最新の農業機械を使用。JAに勤めたことで、農家の最新事情を知ることができたり、農機具メーカーとのつながりができ、「その経験は現在の仕事に活きています」と諸岡さん。慣れた手つきで、スムーズに、巨大なコンバインを動かしていました。
近年は、高精度の石抜き機も導入。既存の設備を活用しながら、「スマート農業」を実現しています。
農家としての祖父の仕事を見ながら、小さい頃から「自分も農家になる」という将来を描いていた諸岡さん。一つひとつの仕事が丁寧で、家族で役割分担しながら、おいしいお米を消費者に届けるための「品質管理」も徹底して行っています。
「祖父の代から直接買いに来てくださるお客さんがたくさんいらっしゃいます。その方々の期待を裏切らないために、おいしいお米をつくっていきたい」と笑顔。家族とともに充実した毎日を過ごしています。
諸岡さんが栽培した「ミルキークイーン」は「道の駅 菰野」や地元のスーパーで販売され、湯の山温泉のホテルでも提供されています。冷めても、炊きあがりのままの旨味を味わうことができ、塩むすびも絶品でした!
菰野町の「関取米」と「ミルキークイーン」。特徴が異なり、それぞれのおいしさがあるお米。菰野町に来た際は、菰野町のお米のおいしさをぜひ味わってみてください!